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症状について

シミ・そばかす

シミ・そばかす写真

肌の色よりも茶色く色がついているのを、一般的に‘シミ‘と呼ばれています。「‘シミ‘が気になる」と言って、受診された時に一体何を‘シミ‘と言われているのか、医学的に分類しますと、(1)日光性色素斑(老人性色素斑)(2)雀卵斑(そばかす)(3)ホクロの薄いもの(4)脂漏性角化症(老人性疣贅)いわゆる‘イボ‘(5)炎症後色素沈着(6)肝斑(7)遅発性(後天性)太田母斑様色素斑(真皮メラノサイトーシス)などです。

何を治療するにしても、どんな治療をするにしても、紫外線カットが大変重要です。毎日治日焼け止めを塗るのはもちろんのこと、1日の中でも何度かこまめに塗りなおすことが大切です。普段過ごしている環境にもよりますが、日焼け止めはどんなにきついのを塗っても、2~3時間くらいしか効いていないと思っておかれる方がいいでしょう。どこまで頑張って塗るのか、その方次第です。きちんと塗れていると、シワやタルミ・キメなど美肌感に差が出るだけでなく、何をするにしても、早く安全に良くなります。

治療

(1)日光性色素斑(老人性色素斑)

紫外線を今まで浴びてきた影響で出てくることが多いです。ですから、服で隠せなくてよく日に当たる顔・手の甲・(海などでよく焼いた方は、背中~肩など)に出ることがやはり多いです。年をとればとるほど、紫外線を浴びた量も増えてきますから、年々増えてきます。ポンとはっきりした丸い形がほとんどです。薄い茶色もあれば、10円玉のように大変濃いものもあります。‘シミ‘は一種の体の防御反応の1つですから、その部分のダメージが多いほど、たくさん出てきますし、またそういう場合は、取ったとしても再発しやすいことが多いです。肌質やお肌へのダメージ具合で、シミの色の濃さも変わると思います。

治療方法は、一般的にはQスイッチレーザーと呼ばれているレーザを使うのが昔からのやり方です。長所と欠点により、好みが分かれるレーザーです。当院にはQスイッチレーザーはありませんので、できません。
当院ではこのシミを治療するのに、フォトブライト治療(ライムライト+アキュチップ)を使います。回数・時間ともかかりますが、テープは貼らなくてもよくて、すぐにお化粧が出来ます。また、炎症後色素沈着はほとんど生じませんので、顔全体の美肌治療も兼ねてシミを薄くしたい方には、大変お勧めです。シミが濃い場合、マイクロクラスト(やっつけたシミのカスが、黒く点々と出てくる)は、結構出るかもしれませんが、取れるまでコンシーラーなどでカバーしてください。濃いシミで、少しざらつきがあれば、根っこが深いかもしれません。その場合は、炭酸ガスレーザーを使います。(これは、テープ必要。炎症後色素沈着など有り得ます。)

※肝斑が混ざっている方・可能性のある方は、ライムライトやアキュチップのみ照射することはお断りしています。その場合の治療は肝斑セットになりますので、何がご自分のシミに向いているのか診察時にご相談ください。

(2)雀卵斑(そばかす)

年と供に増えてくるシミと違って、子供の頃から出てきます。小さい茶色の斑点が、両頬~鼻にかけて出てくることが多いです。人により、頬全体~顔全体に出ることもあります。紫外線に非常に反応しやすく、一気に増えることがあり、また他のシミよりも再発までの時間も短いかもしれません。「顔中のソバカス全部やっつける」というのは、マメに通って(当院なら2~4週間毎にフォトブライト治療)、日焼け止めにすごく気を使ってと、結構大変です(お金も時間も)。全部無くしたところで、また再発(新生)しますから、完璧は求めずに、自分で「このぐらいならいいや」というラインを設けて、お休み→治療→お休み→治療・・というように、まず自分でできる範囲で始めて、トータルで長くケアしていくというのが一番のお勧めです。

当院では、(1)のシミと同様、フォトブライト治療(ライムライト+アキュチップ)をお勧めしています。ライムライトなら、1回の治療で、顔中のソバカスに照射でき、テープ不要・すぐにお化粧が出来、回数をかけてちょっとずつ減らして、薄くもして目立ちにくくさせる、という感じになります。すごく気になるところに、アキュチップを追加したり、少しでも早く取りたい方は、アキュチップをたくさんするという方法もあります。

※肝斑が混ざっている方・可能性のある方は、ライムライトやアキュチップのみ照射することはお断りしています。その場合の治療は肝斑セットになりますので、何がご自分のシミに向いているのか診察時にご相談ください。(処置する場所や状態により、できないこともあります。) 

(3)ホクロの薄いもの

ホクロの薄いものだと、アキュチップでテープを貼らずに取れることがありますが、根っこがあると、また再発してくることがあります。また、深いところまでは光が届かないので、何回しても反応が悪いことがあります。ご理解の上、治療をご希望されるのであれば、一度ご相談ください。通常は、炭酸ガスレーザーになります。

(4)脂漏性角化症(老人性疣贅)いわゆる‘イボ‘

膨らんでいる茶色いものの大半がイボです。治療は炭酸ガスレーザーになります。

(5)炎症後色素沈着

ニキビや湿疹・皮膚炎・かぶれ・ケガなど何かのダメージで、赤くなった後に茶色くなってしまったシミをいいます。強い刺激のせいで、体の防御反応が働きシミになったわけですから、このシミを取ろうと強い治療をすると、逆に濃く悪化してしまいます。
治療方法は、まず、ご自宅や普段のお手入れで、刺激(こするなどの摩擦・紫外線など)は徹底的に避けることをお勧めします。当院では、フォトブライト治療(ライムライト+アキュチップ)を専用の設定にして治療していきますが、普段のお手入れが大切なので、刺激をせずにゆっくりシミを追い出す治療(飲み薬・塗り薬・イオン導入など)も追加します。肝斑セットと同じメニューが一番お勧めです。(診察をしても肝斑と鑑別できないことがあり、その場合は肝斑セットをご購入いただけます。)

(6)肝斑

肝斑もシミの仲間ですが、(1)や(2)と性質が全く違うため、(1)や(2)と同じ治療をすると悪化します。専用の治療しか当院ではお受けしません。

(7)遅発性(後天性)太田母斑様色素斑(真皮メラノサイトーシス)

あざの一種で、一見、普通のシミやソバカスのように見えますが、少し灰色~黒味がかっており、深いところにたくさんメラニン(シミの元)がある証拠です。出る場所も、特徴的で、両頬・小鼻・鼻の付け根・おでこの両端などです。難知性で再発もしやすいと言われています。