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症状について

ニキビ

ニキビの大半が、毛穴がつまりやすくなることが原因でできると言われています。逆に毛穴さえつまらなければ、かなりニキビの数を減らすことが出来て、また悪化させるのを防ぐことができると思います。ですが、保険の薬では、顔全体の毛穴を詰まりにくくさせるということは中々難しい状況です。

ニキビ治療の実際

ニキビをなんとかしようと、一般の皮膚科に受診した場合によく処方される内容は、化膿止め(抗生物質)の飲み薬・塗り薬、ビタミン剤、漢方薬などです。
ニキビがひどい場合は、化膿止めなど必要なこともありますが、一時的に痛みや炎症の赤み・バイ菌を抑えてくれるだけで、ニキビを出にくくさせるような肌質改善まではできません。化膿止めを止めるとニキビが悪化するからと長期飲んでいる方もおられますが、やはり長期続けると、バイ菌に効かなくなったり、体に負担がかかったりします。漢方薬がよく効く方もいますが、ニキビに処方する漢方薬でも様々な種類があり、その中から自分のニキビに合うのを探すのは結構時間もかかります。またどれぐらいの期間で効果判定を行うのかも判断が難しいところです。当院でも処方はできますが、漢方薬がお好きな方は、漢方専門医にご相談されるのが一番いいと思います。

最近は、ディフェリンゲル®(アダパレン)という新しいニキビ用の塗り薬も処方されるようになりました。従来にはなかった種類の薬で、ピーリングが塗り薬になったような感じでしょうか。ですが、きつい薬のため副作用もあり、続けて使えない方や特に間違った使い方によるトラブルが増えています。必ず使用方法をよく読んでお使い下さい。ニキビの中には、一部特殊なニキビがあり、ニキビダニとマラセチア毛包炎というのがあります。診断には必ず顕微鏡でバイ菌の種類を見る検鏡という検査をしないといけませんが、実施していないクリニックも最近は増えており、見逃されることが非常に多いです(皮膚科専門の医師でないと難しいと思います。)。皮膚科専門の医師であれば外観で判断できることもありますが、確定するには検鏡検査が必要です(結果はその場ですぐわかります)。これらは、通常のニキビと治療薬は方法が全く変わってくるため、通常の治療をしても全く効かなかったり、効果が悪かったりします。当院では、それらが疑わしい時は、必ず検査をしてから処方します。他にも飲んでいる薬の副作用、出てくるニキビというのがあります。薬の副作用であれば、まずその薬が休止できるかを主治医とよく相談していただくことが非常に大切です。中止できない時もあります(その方が多いかもしれません)ので、その時は、お肌の状態に合わせた治療でひどくさせないように、少しでもよくなるように、一緒にがんばりましょう。

美容皮膚科の実際

美容皮膚科でのニキビの治療のファーストチョイスは、ケミカルピーリングです。酸(色々な種類があります。使用するのは医療用です。)を患部一体に塗って毛穴の汚れを取り除き、徹底した毛穴掃除を行います。掃除の程度はやはり化粧品とは全然レベルが違います。また同時に角質もほぼ全て取り除くため、お肌の代謝がアップ(光・レーザーよりもダントツです)し、肌再生(リモデリング)を促します。そうすると、バランスを崩していた皮膚が追い出され、新しいバランスの取れた皮膚に置き換わっていくため、徐々にバランスの取れた毛穴のつまりにくい肌質に変わっていきます。クスミも取れ、キメも整ってきます。また、‘酸‘には殺菌作用もあるため、塗ったところの皮膚表面のバイ菌に作用します(内臓に負担をかけません。)。化膿止めなどを減らしていきたい方にもお勧めです。

<注意事項>
医療用のケミカルピーリング直後は、角質がほとんどありません。直後のファンデーションの使用は、あまりお勧めしません。大丈夫なことが多いですが、ファンデーションの種類により、赤くなったり、痒くなることがあります。半日ぐらい時間をあけてからのほうが、より安全だと思います。直後は、保湿と日焼け止めをしっかり塗ってお帰りいただきます。ポイントメイクは全く問題ありません。また、ケミカルピーリングには必ず副作用があります。、ピーリングを安全に行うためには、UVカット(日焼け止めのこまめな使用)・保湿・こすらないなどをちゃんと守らないと、副作用は出やすくなります。守ることができない方には、当院では処置いたしません。また、お肌の状態により、できない方(やってはいけない肌質)・治療間隔を空けたほうがいい方・早目にしていく方、様々です。自宅でするピーリング剤が最近簡単に手に入るようになり、トラブルが続出しています。ピーリングに適しているかどうか、どんなピーリング剤がいいのか、自分でピーリングするにしても、必ず専門の医師の診察を受けることをお勧めします。

ニキビセット

ニキビは、ピーリングだけで落ち着かないこともあり、飲み薬・塗り薬・イオン導入の併用が効果的です。薬が保険が効かないとご心配されている方にも安心していただけるとセット料金としました。イオン導入は、お肌の状態により、4種類の中から医師が選択します。飲み薬の大半は、ビタミン剤などのサプリと、ひどい場合は抗生物質も処方します。塗り薬は落ち着いてくるまでの間、医療用のものを塗っておく方がお勧めです。化膿止めや炎症止めなど、お肌の状態に合わせて処方します。

他の治療

ニキビが時々出るとか、生理前にでるぐらいであれば、ケミカルピーリングをしなくても、ジェネシスやライムライトで効くことも多いです。お肌の状態によって、お勧めの治療は色々ですので、ニキビ以外のニキビ跡・美肌が気になる方には、光・レーザーのほうが向いています。診察時にご相談ください。また、ポツンと出来てしまったニキビを早めに落ち着かせたい時にアキュチップを照射することがあります。薬だけで様子を見るより早く引かせてくれますが、適応があるかどうかご相談ください。

<注意事項>
ニキビに対して保険治療とケミカルピーリング・光・レーザーなどの自費治療を併用することは、混合診療と言って厚生労働省から禁止されています。自費治療中にニキビの保険適応の薬を追加処方する場合は、全て自費となります。